吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

就職活動の問題を訴える院内集会 2012年03月16日

2012年3月16日

  • 就活問題院内集会

昨年も同時期に参院会館で同趣旨の院内集会を開催するお手伝いをさせて
頂きましたが、今年も「就職活動の問題
を訴える院内集会」が開かれ、紹介議員
として出席させて頂きました。

当日は、ちょうど今春卒業予定の
大学生就職内定率(2月1日現在)が
80.5%であることが発表された日で
あり、低水準が続く厳しい就職状況を
改めて認識された日ともなりました。

今年の集会は、

○ 実行委員長(学生)からの挨拶
○ 議員挨拶(民主・公明・共産・社民)
○ 現在の就職活動の状況について(学生)
○ 大学生からの訴え
○ 国政への要求
○ 有識者による解説
(法政大学 キャリアデザイン学部長 児美川教授)
○ 来場者の声

私自身は、前回の就職氷河期に就職
活動をした経験を踏まえ、初当選から
この間一貫して若年者雇用問題に取り
組んできたこと、内定率の統計の在り方
に疑問を感じ、昨年のテレビ中継入り
予算委員会で変更の提案をしていること
などを冒頭に話しました。

学生の皆さんからは、

1. 採用活動の適正化
2. 採用情報の偏在の是正
3. 悪質な就活コンサルタントビジネスの制限

他には、内定率の考え方、膨大なエントリー
シート記入作業や説明会が学業に及ぼす
影響など、切実な訴えが寄せられました。

また、法政大学の児美川教授からの
提言は、今の就職活動の問題点を正に
捉えたものであったと強く感じました。

○現在の就職活動の問題点

象徴する4つのキーワード
「早期化」「長期化」「不透明化」「個人化」

・何をどう努力すれば内定が得られるか不明
・学業の時期に説明会を実施している状態
・誰も勝者にならない現在の就職活動
→学生も企業も(特に人事担当者)疲弊しきっている状態
活動の長期化によりエントリーシートも膨大になっている
しかも、良い人材が確保出来ていない現状

上記から、今の市場原理主義で良いとは思わない
また、学生の要求が法的に馴染むのか分からないが、
学生の思いは受け止めるべき

今後、「雇用の多様化」についてどのように
受け止め、政策立案していくかが大きな課題

・現在の就職難
今から20年前と現在を比較すると、18歳人口は減少
(200万から120万人程度に減少)
一方で、大学の数は大幅に増えている状態
大学新入生の数はかつて50万人程度から
60万人程度に増加→18歳人口が減っている中、
大学が増えている現実をどのようにとらえるかが課題

「雇用の多様化」はマジックワードであり、
ややもすれば、今の正規・非正規の問題に
なってしまうため、格差がない仕組みや制度を
どのように作っていくかが課題

つまり、全体の就職口をどのように増やして
いくか新卒の就職活動の適正化のみならず、
全体のパイをいかにして広げていくかが肝要

学生の切実な要望と児美川教授による
現実を直視した適切なコメントにより、参加
された学生の皆さん、ネットで模様を視聴
されていた方もこの問題に対する理解がより
深まったのではないかと考えています。

難しい課題・問題ではありますが、若者が
将来に夢や希望を持てない社会ではいけない、
とずっと訴え続けている一人の人間として、
直ぐには変えられないかもしれませんが、
これからも向き合い続けてまいります。

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