吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

社会保障・税番号システム設計及び調達検討小委員会 2012年03月13日

2012年3月13日


社会保障・税番号システム設計
及び調達検討小委員会が開催
されました。

今回の議題は、共通番号制度に
ついて有識者(日本総研研究員)
よりヒアリングを行いました。
印象に残ったのは下記の点です。

○税制・社会保障制度を簡素化した上でのシステム設計

・複雑な税制社会保障制度を
簡素化した上でのシステム設計が必要
・例えば、同じような手続きを複数の行政
機関に対して行わなければならない現状
ex.
保険料免除 国民健康保険料の免除=市町村
国民年金保険料の免除=日本年金機構

企業による従業員の給与からの税と社会保険料の天引き
源泉所得税=国税庁
住民税の特別徴収=市町村
厚生年金保険料=日本年金機構
企業の健康保険料=健保組合

→これらは制度をまず簡素化した上で(少なくとも
簡素化を明確に視野に入れ)、システムを構築した
方が、システムの負荷が小さいはず。ミスや高い
維持費用も防げるのではないか。歳入庁構想も
そうした視点から進められるべき。

○社会保障と税の共通番号制度と情報システム

・社会保障の給付の充実、税負担の公平性を
確保する上で、前提として共通番号が必要。
これまでのように基礎年金手帳や一人親家庭等
医療費受給者証の番号で管理するのではなく、
国民ひとりひとりに対応する事が必要。

・現在の社会保障給付等の管理実態
各制度において、手帳や証書等を発行する度に番号を付番

→1つの制度内で1人に複数の
番号が付番され、適切な管理が困難(年金)
→異なる制度間でサービス提供状況を比較する等の作業が繁雑

・共通番号の持つポテンシャル
共通番号導入により新たな制度設計や
国民へのサービス向上の土台と整備が必要不可欠
必要に応じ、異なる制度間で情報連携
(情報連携基盤の整備、第三者機関の設置)

特に、情報連携基盤(システム)の整備については、
近年、大規模システム構築の際、スケジュール遅延、
品質低下などの問題が発生していることから注意が必要!

○近年、特に問題となっている「システム調達上の課題」

課題=システム構築プロジェクトが計画通りに
進まない点(スケジュール遅延、プロジェクトの中止など)

現在講じられている対策=受注者決定のプロセスや考え方の変更

→技術点配分の増加、
基礎点評価の厳密化(技術力の低い事業者の排除)
→低入札価格調査制度の厳格な運用
(技術力の低い事業者との契約回避)

近年、特に問題となっている調達上の
課題として触れられた点(技術点配分増加
の必要性、低入札価格によるPJ中止)が、
前回の小委員会でも指摘された事項と
全く同一であることから、留意して進める
べき点であることを改めて認識することと
なりました。

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