吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

総務委員会派遣(宮城) 2011年05月12日

2011年5月12日

  • NTT女川局舎

  • 避難所の無料電話

  • 女川町役場

総務委員会で宮城県に委員派遣が
行われ、委員の1人として参加しました。

この日は、石巻と女川、特に女川町を
中心に視察を行いました。朝7時の
新幹線に乗車し、仙台駅経由でバスで
現地に向かいました。

4月25日に宮城入りした際は、東北
新幹線の復旧前でしたので、空路で
現地入りしましたが、この間に新幹線が
復旧したことを実感しました。空路・陸路
ともに公共交通機関として、復旧に
携わったすべての方に敬意を表します。
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この日は、
石巻市内を視察した後、

・NTT女川ビル
(通信被害状況と復旧状況説明、被災ビル視察)
・女川町の被害状況と対応(町長と意見交換)
・移動郵便局
・被災場所視察
(町役場、郵便局、消防所、漁港周辺)

を行いました。

NTT女川ビルでは、NTT東日本、
NTTドコモそれぞれから状況をヒアリングしました。

NTT女川ビルは、1F:事務室、2F:設備と
なっていますが、今般の大震災でビル自体は
強固であるために使用可能でしたが、交換機
本体や光伝送装置が津波の直撃を受け、使用
不能となっていました(光は一部使用可能)。

また、NTT女川ビルの屋上には民家の2階
部分がそのまま乗っており、所有者も不明、
屋上の縁の部分に何とか乗ってバランスを
保っていることから、捜索することも撤去する
こともままならない状態となっていることに、
設備状況と併せて言葉を失いました。

NTTとしては高台に非常用の装置を
設置して、NTT女川ビルをバイパスする
形で通信自体は早々に復旧していました。

女川局舎内は、ガレキの山となって
いましたが、これは通信復旧を最優先して
いたため片付けに関しては後回しになって
いたそうですが、今後、ガレキの撤去を
順次行っていくそうです。

また、グループトータルとして、1万人態勢で
被災地に入り、通信復旧に努めたこと、
各支店が災害用に備えていた電話機や
設備を被災地に搬送したことなども紹介されました。

(前回、宮城に入った際、西日本の同じビルで
働いていた先輩に仙台空港で偶然お会いしました)

石巻市においても、3月20日にサービス
回復していますが、この時点で、電気は
復旧していませんでした。そこで、NTTの
移動電源車3台、自前で燃油を移送し、
自家発電を行いながら、4月20日に電気が
復旧するまで通信環境を提供したとのことでした。

移動体通信においても、復旧エリアマップの
いち早い提供体制の構築、被災エリアに
対する衛星携帯電話の即時提供などが
紹介され、今後の基本的考え方が示されました。
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次に訪れた女川町役場では、安住町長から
多岐にわたる課題について話を伺いました。

○減災の視点
・1年に2回程度避難訓練を実施しているが、
学校関係以外の住民の参加はほとんど
得られていない状態
・避難を、といくら呼びかけても行動を起こして
もらわなければ意味をなさない○一括交付金措置
・現状では、複雑かつ難しい手続きのため
時間的なロスが生じている状態
・被災地で悪用、流用する余裕はないため、
ぜひ一括交付金措置を実現して欲しい

○公共施設の在り方
・公共施設が機能しなくなることに対する対応が必要
・津波タワーや商業施設の再建、何ヶ所かに高い避難物をつくる

○災害復旧の視点
・復旧は、元に戻すことであるが、元に戻すのみでは
また同じ被害を生むことになりかねない
・土地のかさ上げ等、新たな視点と対策が必要不可欠

この他にも、漁港の再建に関する課題、
地盤沈下への対応等、様々な問題点が
提示されました。

町長から伺った話の防災と交付金措置に
関する何点かについて、総務委員会の
質疑において取り上げたいと考えています。

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