吉川さおり 参議院議員(全国比例)

活動記録

総務部門会議

2023年11月24日

総務部門会議では、今年の8月下旬に情報通信審議会の下に設置された電気通信事業政策部会/通信政策特別委員会の議論の状況について、総務省総合通信基盤局長からヒアリングを受けた後、議員立法の審査にうつりました。

前者についてはNTT法を巡る動きとも関連しますが、与党自民党内の議論のスケジュールと総務省内の日程感が異なっているため、議論の推移については情報を得つつ、慎重に見守っているところです。ただ、この16年間、さまざまな案件に携わってきた立場からすれば、議論の発端を含め、複雑な心境です。

なお、自民党は防衛財源確保の議論が発端で、総務省は3年前の電気通信事業法及びNTT法改正の附則にあった見直し規定が発端ですので、議論の中心は外形的にそれぞれで異なっています。

ただ、自民党の提言が11月にまとまれば内容次第で通信政策特別委員会の議論にも影響を与えることになることは想像に難くありません。自民党案に関しては、報道ベースにおいても防衛財源と紐づける内容にはなっていないようですから、まずは月内の議論を見守ろうと思います。

これら議論の関係性が分かりづらいと思いますので、それぞれの関係性について事実関係だけ並べてみました(図表)。

(出所)総務省、自民党公表資料を基に筆者作成

部門会議の続く議題は、補正予算案と関連した議員立法についてでした。

いわゆる物価高騰対策給付金に係る差押禁止法であり、給付金が差押対象になってはなりませんので賛成するものの、法の立て付けには問題がありました。

私は、災害義援金等に係る差押禁止法は都度の議員立法ではなく、恒久化すべきであるという立場で委員会質疑の場でも取り上げましたが、今回の「物価高騰対策給付金」に係る差押禁止等に関する法律案については最初から制度を恒久化するものであり、立法府の一員としては看過できない問題です。

(出所)第201回国会閉会後参議院災害対策特別委員会会議録第2号(令和2年8月26日)、8頁。

私が災害義援金に関する差押禁止法については都度の立法ではなく、恒久化すべきであると指摘した理由は、災害はいつ何時発生するか予見できず、なおかつそれが閉会中で国会が開かれていなければ立法措置ができないためです。

だからこそ、災害義援金等に関する差押禁止法に関しては恒久化すべきと主張していたのです(なお、質疑の翌年に恒久化されました)。しかしながら、今回の差押禁止対象は、「物価高騰対策」給付金でありその定義がそもそも曖昧であり、しかも部門会議で恒久化する理由を尋ねたところ、予備費での支出にも対応するためだったのです。

本来、予算案は国会開会中に国会に提出され、極端な話をすれば、どのような審査内容であったとしても、国会の委員会・本会議を経るわけですが、予備費で対応となると、閉会中、非公開の予算委員会理事懇で財務省が使途を少しばかり説明しておわりという、財政民主主義の意義を失わせるような支出を行うつもりがあるためとも考えられ、私としては何もなしで賛成という思いにはなれませんでした。

つまり、予算関連法であれば国会開会中に提出されるものであり、恒久化する必要はなく、都度対応するのが合理的であり、理由も明確です。

仮に国会閉会中に対策を講ずる必要が生じれば、内閣が国会の召集を判断し、補正予算案を国会に提出して補正予算案とセットで議論すれば問題ありません。

予備費の規模がコロナ禍をきっかけに尋常とは思えない規模に膨れ上がり、憲法の想定する範疇を超え、予算の事前議決の原則の意義を没却させるものとなっているような気がしてなりません。コロナ禍前の予備費支出と性質も異なりはじめ、予備費支出に対する緊張感もタガも緩んでしまったようで立法府の一員としては表現し難い思いを抱えています。

11月24日、参議院に補正予算案が送付され、予算関連法案のひとつである本議員立法もいずれかのタイミングで委員会審査となりますが、同僚議員が何らかの形で懸念される点について残してくれるものと思います。

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