災害対策特別委員会議事録(2008年4月23日)

4. 首都直下地震に伴う帰宅困難者対策と安否確認について[大臣、総務省]

○吉川沙織君

それではまた、首都直下地震、違う観点から質問をさせていただきます。

今月の新聞でも大々的に報じられておりますが、
首都直下地震がお昼に首都圏を襲った場合、多くの
帰宅困難者が発生するとシミュレーション結果が出ております。

帰宅困難者が650万人、うち201万人が満員電車並みの
混雑に3時間以上も巻き込まれるとのシミュレーション結果があります。

これ、帰宅時間帯や帰宅経路を分散させるための対策等、
現時点で考えておられる方策を大臣にお伺いいたします。

○国務大臣(泉信也君)

先日発表させていただきましたシミュレーションの結果、
概要については、今委員がおっしゃったとおりでございます。

膨大な数の帰宅困難者が発生すると、そういうことを
踏まえまして、今我々が各企業あるいは自治体等に
お願いをしております大きな考え方は、翌日帰宅
あるいは時間差帰宅、こうしたことをお願いをして、
一斉帰宅の抑制を図るということ。

さらに、家族等の安否の確認が相互にできますと、
慌てて帰る、急いで帰るという必要性が薄らぐ方も
いらっしゃるということから、こうした安否確認の方法を改善する。

さらに、帰宅路の情報を適宜適切にそれぞれの
被災者の方にお伝えする、できるだけ混雑をしていない
ルートを通ってお帰りをいただく。

こうしたことを、現在のシミュレーションを基に改善を
図っていきたいということに取り組んでおるところでございます。

○吉川沙織君

今、翌日帰宅、時間差帰宅、そして家族の安否確認が
取れれば一斉帰宅の率が下がるという御答弁いただきました。

実際、私もシミュレーション結果すべて拝見を
いたしましたが、帰宅困難者が無理をしてでも
自宅に戻ろうとするのは、やはり家族の安否の
不明によるところが大きいという結果が出ています。

実際、家族の安否が判明すれば、無理してでも
帰宅をするという人の率が減っているというところ
からもこれは指摘できます。

そのためには、家族間で安否が分かることが
大前提でありますが、首都圏の直下型地震の際は、
前例に漏れず、通信はふくそうすることが残念ながら予想されます。

阪神・淡路大震災を契機として、平成10年から通信の
ふくそうに比較的影響されにくい災害用伝言ダイヤル等が
提供されておりますが、これを活用して安否確認を行うのは
有効な一つの手段であると言えます。

これ、有効な手段であるからこそ、これを多くの方に
知っていただく必要がございますが、このサービスの
認知度について、データがあるようでしたらお教えいただきたいと思います。

○政府参考人(武内信博君)

お答え申し上げます。

災害時には、ふくそうの発生により電話が
つながりにくいという状況になりますことから、
電気通信事業者は、安否確認などを行う手段と
いたしまして、固定電話を利用した災害用伝言ダイヤルや、

携帯電話、PHSを利用した
災害用伝言板を提供しているところでございます。

先生御指摘のように、災害用伝言ダイヤル、災害用
伝言板は、認知度が向上するほど役に立つサービスでございます。

この認知度につきましては、ちょっと前になりますが、
平成17年度の総務省の調査では、存在を知っている方と
いうことで、約7割から約9割ということでございます。

周知につきましては、電気通信事業者ですとか
関係団体等につきまして、体験利用日の設定ですとか
ポスター掲示、パンフレットの配布等により周知に努めて
きているところでございますけれども、今後、一層周知等に
ついて努めてまいりたいというふうに考えております。

○吉川沙織君

是非一層の徹底、周知徹底に努めていただきたいと思います。

なぜならば、このサービスを知って家族の
安否が分かるということになれば、帰宅困難者の
一時集中を防ぐことができ、家族の安否が分かれば
とどまる率が上がることから、

先ほど申し上げましたBCP、事業継続とい
う観点からも重要なことだと考えるからです。

また、新潟県中越地震の際に明らかに
なった課題といたしましては、被災住民の方の
活用率が低いという点があります。

つまり、この際、新潟県内の録音からは
15%にとどまっており、ほとんどの録音が、
被災地外から被災をされている地域の方に対して
無事を問い合わせる伝言であったというふうにされています。

災害用伝言ダイヤルは、本来は、被災地外で
心配している人に対して被災住民の安否情報や
被災情報を発信し、安心してもらうというのが目的です。

災害用伝言ダイヤル171のキャパシティーは
800万伝言ですが、被災地外からの録音が余りにも
多過ぎると、有効活用の面からも大きな課題です。

被災者の方が避難を終えた後に自分の安否を
伝えようとしても、被災地外からの録音で容量が
いっぱいになってしまっては安否を知らせる録音が
できないということになってしまいます。

この面から、もっと、この存在を知っているか否かと
いうだけではなくて、正しい活用方法についても政府として
しっかり周知徹底努めていただきたいと思っております。