災害対策特別委員会議事録(2008年4月23日)

6. エレベータ閉じ込め事故の想定と対策状況について[国土交通省]

○吉川沙織君

そして、また、これ帰宅困難者、違った意味で
帰宅困難者になるわけですが、地震が発生をした際、
エレベーター内にて閉じ込められる事故というものは
想定される大きな事故の一つだと思います。

実際、今首都圏では超高層マンションや超高層
オフィスビルが多く建設をされていることからも、
これは容易に予想ができる事態です。

実際、平成17年7月23日の千葉県北西部地震においても、
これエレベーター閉じ込めが78件発生しております。

この78台については、閉じ込め発生からそれが分かるまでの時間、
最短ではゼロ分ですが、最長で、事故があったことが分かるまでに
最長で1時間25分掛かっています。

また、閉じ込め発生から救出までの時間は、最短は
9分でこれ結構なんですが、最長では3時間5分掛かっております。

かなりの時間を要しており、余震や火災発生時に
避難ができず二次災害等のリスクが大きくなってしまいます。

首都直下地震対策専門調査会の資料によりますと、
首都直下地震では、停止エレベーターは住宅、事務所合わせて
30万基、エレベーター内に閉じ込められる人は正午であれば
住宅と事務所合わせて1万2,500人に上るとされています。

千葉の北西部の地震のときでさえ78件あり、
救出時間に3時間以上を要しております。

直下地震の際はその比ではないと思いますが、
政府の対応を簡潔にお教えいただければと思います。

○政府参考人(小川富由君)

お答えいたします。

先生御指摘の千葉県北西部を震源とする地震において
発生をいたしましたこの78件の閉じ込め事故の教訓を
踏まえまして、私どもの社会資本整備審議会建築分科会で
検討が行われ、平成18年7月にエレベーターの地震防災対策の
推進について建議をいただいております。

ソフト面、ハード面、両方ございますが、この建議を踏まえまして、
ハード面で申しますと、いわゆる初期微動の段階で管制運転を
開始をするということで、本震が到達する前に最寄り階に着床、

停止をさせますP波感知型地震時管制運転装置、これについて
その設置の義務付けということに向けて今検討を進めております。

また、当然既存のエレベーターに対してのこういった
装置を設置するということについて助成を行っていると
いうところでございます。

また、地震時管制運転装置が作動いたしましてかごが
いったん停止をした後、それが問題ないということを自ら
感知をして低速で最寄り階まで動いていくというような
閉じ込め時リスタート運転機能、あるいはかごが止まった後、

保守員が見る前に自ら遠隔操作などで動けるような
リスタート機能、こういったものが技術として開発をされております。

各エレベーターメーカーにおいての開発が進めておりますので、
新しいエレベーターへの設置の推進をしているところでございます。

あと、ソフトの面でございますけれども、まず保守会社に
おけます非常時の回線数の増加をお願いをしなければいけない。

それから、保守会社が閉じ込め救出用の車両、
これを出しますけれども、緊急通行車両ということの
扱いをしていただくと、さらに消防隊員あるいは
建物管理者による救出訓練といいますか、

そういったことの周知をしていただく、こういったことが
ソフトの対策として提案をいただいております。

現在、社団法人のエレベーター協会あるいは
地方公共団体等の関係者の協力を得て、こういった
ソフト面での取組も進めているところでございます。

私どもといたしましては、こういった事故が起こると、
先生御指摘のように、非常に大きな問題ということに
なると認識をしておりますので、公共団体あるいは
関係団体に対しまして必要な助言、情報提供等々も
行いながら進めてまいりたいと思っております。

○吉川沙織君

今、ハード面、ソフト面から答弁をいただきましたが、
ハード面はまたこれ後で申し上げますけれども、ソフト面で
緊急車両が通行しやすいようになどなどの答弁ありました
けれども、実際はこれ首都直下地震が起こった場合は
道路がどうなっているかも分からないですし、

もし仮に道路が大丈夫だとしてもさっき申し上げた
帰宅困難者が満員電車並みに3時間ということもありますし、
本当にこれ通れるのかどうかというところが甚だ疑問であります。

実際、これはお聞きしませんけれども、
千葉で3時間以上掛かっていることにかんがみれば
相当数閉じ込められる時間が延びるのではないかと思います。

そして、さっきハード面の答弁として、私も拝見を
いたしました社会資本整備審議会建築分科会の
建築物等事故・災害対策部会において、
「エレベーターの地震防災対策の推進について」が報告をされております。

そして、答弁の中にもありましたけれども、P波感知型
管制運転エレベーターの設置について触れていただき
ましたけれども、先ほど申し上げた千葉の北西部地震において
発生した閉じ込め事故78台のうち73台が地震時管制運転装置付きのエレベーター、

さらに実はそのうちの12台が今おっしゃっていたP波感知型
管制運転エレベーターであったことから、このエレベーターの
効果もどうなんだろうということがあります。

また、直下型地震であればP波を感知しても
すぐS波が来れば有効かどうかも分かりません。

ここら辺、これもまた疑問に思うところです。

そしてまた、これに関連してさっき部会報告を
挙げられましたが、これ、早急に講ずべき施策の
1つとして、今申し上げましたP波感知型地震時
管制運転装置の義務化と書かれておりますが、

これ、1年以内に講ずるべきであると書かれています。

現時点での進捗状況をお伺いいたします。

○政府参考人(小川富由君)

お答えをいたします。

この設置の義務付けにつきましては、
建築基準法の施行令の改正において措置をする
予定でございまして、現在、施行令の改正案について
まとめさせていただいているところでございます。

○吉川沙織君

報告が18年に出て、もう20年でございますから、
その18年に出た報告におおむね1年以内に早急に
講ずべき措置の1つとして書かれていますので、
早急に措置を講じていただければと思います。