吉川さおり 参議院議員(全国比例)

コラム

緊急上程とは

2021年3月28日

3月26日の参議院本会議において、新年度予算案3案について賛成多数で可決・成立しましたが、この日の本会議では、いわゆる日切れ法案等についての採決も行われています。

本来、委員会での審査を終えた議案(法律案)は、翌日以降で直近の定例日の本会議の日程とされることとなっています。

しかしながら、3月26日の本会議のように、委員会議決当日の本会議に追加の日程として上程されることも少なくありません。

これを「緊急上程」と呼びます。

緊急上程しようとするときは、まず、当該議案を審査する委員会の理事会において、採決当日の本会議に日程として追加するよう議長に申し出る旨の決定を行います。

その後、議院運営委員会理事会の協議を経て、議院に日程の追加を諮り、院議をもって決定する運びとなっています。

具体的に表現すると、次のような感じで本会議において逐一議事に追加をしています。

議長「この際、日程に追加して「〇〇法改正案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることにご異議ございませんか」
議場(異議なしの声)
議長「ご異議ないと認めます。まず、委員長の報告を求めます。〇〇委員長、〇〇君」

3月26日、日切れ法案等を抱える各委員会で審議された議案は、委員会で採決を行った後、緊急上程を希望することで良いか、ということが委員会前段の理事会において、それぞれの委員会の長から理事会に諮られており、当日の本会議の議事に追加されていったということになります。