第169通常国会/総務委員会議事録(2008年5月15日)

危険物事故の防止対策、危険物施設耐震化の必要性、都道府県の即応体制の強化(非常時の連絡体制・緊急参集の体制確立)

○吉川沙織君

民主党・新緑風会・国民新・日本の吉川沙織です。

今日は、大きく2つの側面からお伺いをしたいと思っております。
1つは今回の消防法及び消防組織法の改正に
関する個別具体的な内容、2つは防災・救急無線に
関する問題点並びに各種課題について、消防庁並びに
総務大臣の見解をお伺いしたいと思います。

まず初めに、危険物事故の防止対策についてお伺いいたします。

昨年発生した新潟県中越沖地震でもそうでしたが、
これまで地震の発生が少なかった地域においても地震が
発生をし、日本全国であらゆる大規模地震が発生する
可能性があるということが指摘をされています。

大規模地震の発生により危険物施設が損傷し
危険物が流出することになれば、環境汚染を引き起こす
だけではなく、場合によっては大規模災害を引き起こし、
社会的に甚大な被害を及ぼすことになります。

さて、今回の法改正により流出事故について立入調査が
可能となっておりますが、危険物施設における火災・流出
事故件数は平成6年から右肩上がりに増加している状況です。

その中で、流出事故における腐食等による事故のうち6割を
占める地下タンク、地下配管の事故は特に早急な対応が求められます。

調査は十分に行う必要ありますけれども、
調査の先にある具体策が何より重要であり、
実行することに意味があると考えております。

何年以内にどのような具体策を講じていくのか、
消防庁長官の見解をお伺いいたします。

○政府参考人(荒木慶司君)

消防庁といたしましては、危険物施設の腐食による
流出事故の防止対策としまして、まずは流出事故の
約6割を占めております地下タンク、地下配管の流出
事故防止対策につきまして、タンク等の種類、設置環境等、

設置後経過年を勘案しました流出危険性についての
評価手法を関係業界とも協力しまして1年以内に開発して、
評価に応じた腐食等劣化対策を推進していきたいと考えております。

さらに、今回創設いたします事故調査制度を活用しまして、
関係業界とも協力して、適切な技術基準の見直し、
点検技術の向上を図ってまいる所存でございます。

○吉川沙織君

今御答弁の中で、流出危険性についての評価手法を
1年以内に開発するとのお話でしたが、評価に応じた対策とは何か、
御説明いただければと思います。

○政府参考人(荒木慶司君)

これから開発します地下タンク、地下配管の流出
危険性の評価手法は、危険物の流出するおそれの
極めて低いものから流出の危険性が高いものまで
数段階のレベルに評価することを検討しているところでございます。

その評価レベルの中で危険物の流出するおそれが
高いと評価される地下タンク、地下配管につきましては、
詳細な点検調査をした上で、補修工事や取替えなどの
措置について検討してまいりたいと考えております。

○吉川沙織君

是非早く取組を進めていただきたいと思います。

また、危険物施設の耐震化も、先ほど榛葉委員の方から
お話ありましたけれども、大変重要であると考えておりますので
推進をしていただきたいと思っております。

屋外タンク貯蔵所についてはタンクの容量に応じて
耐震化に向けた取組が行われておりますが、貯蔵所のうち
最も数が多い地下タンクでは取組が不明確であると思います。

先ほどの答弁の中でも定期点検の基準見直しという
ところには言及をされておりましたけれども、耐震化と
いうところには言及されておりませんでしたので、
屋外タンク同様、改修期限を定めて耐震化の取組を促す
必要があると考えておりますので、是非取組を進めて
いただければと思います。

次に、都道府県の即応体制等の強化についてお伺いいたします。

今回の消防組織法改正案では、部隊配備、部隊移動に
対する指示など、都道府県や知事に対する権限が重くなっています。

機動力の強化を図ることを目的として都道府県知事の
役割が高くなっておりますが、これに伴い、非常時の
連絡体制や緊急参集の体制確立が求められることになると
考えております。

消防庁として都道府県や知事に対し具体的にどのような
対応を行っていくおつもりなのか、見解をお伺いいたします。

○政府参考人(荒木慶司君)

都道府県の即応体制等の強化につきましては、今後、
法改正の際の通知におきまして、都道府県における
総合的な危機管理体制の整備についてという平成20年
3月28日付けの消防庁国民保護・防災部長通知等に
載っておりまして、

1つ目には、都道府県総合防災訓練及び緊急消防援助隊
ブロック合同訓練等におきまして、知事を本部長とする
消防応援活動調整本部の運営訓練を行うなど、連携調整に
図る訓練を積極的に実施すること。

2つ目に、知事及び危機管理担当幹部等に常時連絡可能な
体制を確保するとともに、知事が不在時の職務の代理者を
事前指定するなど、状況に応じた判断、決定を適切にできる
体制を確保すること。

3つ目に、消防応援活動調整本部の運営に当たる
責任者等については、庁舎近傍に居住する等により
緊急参集できる体制を整備すること、これらにつきまして
都道府県に要請する予定でございます。