第170臨時国会/参議院厚生労働委員会答弁録(2008年12月18日)

悪質な内定取り消しについて会社名の公表を求めることと、採用内定通知の発出時点で労働契約成立を推定する意味

○山本博司君

続きまして、内定取消しに関しまして御質問を申し上げたいと思います。
提案者に申し上げたいと思います。この悪質な内定取消しについては
会社名の公表を求めるとしておりますけれども、法案には
規定をされておりません。これは一体どんな理由からでございましょうか。

○委員以外の議員(吉川沙織君)

山本委員にお答え申し上げます。
悪質についてでございますが、この悪質な企業について
会社名の公表は政府に対応を求めていく内容でありまして、
現在、私どもの法案には含んでおりません。

これに関しましては、職業安定法の規則などで
詳細に定めることを想定しております。

そしてまた、御質問の悪質といいますのは、客観的に
合理的な理由に基づかず、社会通念上相当でないと
認められるだけでなく、個人的な見解になりますが、例えば
内定を結んだ会社と学生との関係において、圧倒的優位にある
会社側が学生に対して内定を辞退するよう強要した、これは
もう実際にそういう相談もありますが、強要したといった著しく
反社会的な行為をしたことが認められるといった場合や、
あっせんや労働審判等により学生に対する補償額等解決策が
決定したにもかかわらず、誠意ある対応を取らないといったことも
含まれるのではないかと考えております。

いずれにせよ、公表に当たっては要件が必要であり、
様々な事例を幅広く検討することが不可欠であると考えております。

そしてまた、12月9日の政府が発表されました新たな雇用対策でも、
4点、先ほど坂本委員のお話からもありましたけれども、
「悪質な場合には公表することとする。」と書いておられますが、
現在も検討中ということですので、
私どもの方が早くなるのではないかと思っております。

○山本博司君

労働契約改正法の中で、この採用内定通知の発出時点で
労働契約成立を推定をするということは、事業主側が
内定を出すことに対して極めて慎重になると思います。
このことを提案者はどのようにお考えになるでしょうか。

○委員以外の議員(吉川沙織君)

今の推定するということについては、先ほど坂本委員の方からも
御指摘ございました。第13条の2では、「使用者が、労働者に
なろうとする者に対して、就労に先立ち、採用する旨の通知を
発したときは、その時において労働契約が成立したものと推定する。」と
規定しております。

これは労働契約の成立の時期を明確にするため、採用内定が
出された時点で両当事者の意思が合致して契約が締結されたものと
推定するとしたものであります。
なお、みなすではなく推定するとしたのは、内定の実態が
多様なものであることを考慮したものであるためでございます。
以上です。