第171通常国会/決算委員会議事録(2009年6月22日)

5. 今後の若年者雇用対策の在り方

○吉川沙織君

今、構造的な方にも問題があると御答弁いただきました
けれども、それでもやはり、今の若年者雇用対策は
どちらかといえば構造的な問題が個人化をされて、
若者たち自身の自己責任に基づく問題への対処が
求められる状態となっています。

労働市場側の構造的問題を問わずに、若者たちの意識や
能力の問題に今日の雇用問題の打開策を求めようとしていると
言わざるを得ません。

また、日本における若年者雇用対策は、そのほとんどが
就労支援に限定されています。前回の決算委員会での
質疑を受けて、厚生労働省から若年者雇用対策事業名を
いただいて一覧にしてみました。そうしましたところ、その中に
占める調査、会議、キャンペーン、イベント、施設設置、検定
制度などの多さに驚かされました。

就労支援という形で橋を幾らたくさん造ったとしても、
その先に島という安定雇用がなければ残念ながら意味がない
ということになってしまいます。

今後の若年者雇用対策の在り方について、既卒者の
採用を経団連にお願いなさっているというお話ありましたけれども、
雇用対策の側面においても構造的問題に踏み込んだ視座が
必要であると思いますが、いま一度、大臣の御見解をお伺いいたします。

○国務大臣(舛添要一君)

まずは雇用問題全体をどう解決するか。それから、
特に今の若年者の雇用、それから年長フリーター、
これは就職氷河期をそのまま引き継いでいますから。
これは、今申し上げたように、産業構造全体の問題でもありますし、
企業の慣行でもあると思います。ただ、やっぱりどういう時代で
あっても、自分のその能力を高めていく、そして就労活動に
役立つようにするということは非常に必要だと思いますので、
そういうことの努力はやりたいと思います。

これは主として厚生労働省が行いますけれども、
やはり政府全体として取り組まないといけない課題だと
思いますので、これは全力を挙げて取り組んでまいりたい
と思っております。

○吉川沙織君

是非お願いいたします。
前回も申し上げたことでありますし、厚生労働省からいただいた
事業名を一覧にして自分なりに調べてみて若干驚きを感じざるを
得なかったのですが、この事業費を、そしてこの事業を本当に
必要としている若者に行かなければならないはずのこれらのものが、
委託先や再委託先となっている関連法人や関連事業者にそれが
流れてしまっているという傾向は、すべてを否定するわけでは
ありませんが、否定できない側面だと思います。

例えば、先ほどから就職基礎能力とか社会人基礎力とか
申し上げていますが、例えばこの若年者就職基礎能力支援
事業・YESプログラムのパンフレットにも記載されている
中央職業能力開発協会あります。

ここは、常勤役員がすべて厚生労働省のOBで
占められていますが、会計検査院の指摘では国に
約4,000万円の不正請求が行われている団体でもあります。
また、同協会の補助金、委託費は年間約30億円でありますが、
今年度の補正予算では、職業訓練者に生活支援給付など
としてこの協会に7,000億円が計上されています。

多額の不正請求が明らかになっている団体に、
しかも年間予算が約30億円の団体にこれらのお金が
しっかりとした運用ができるのか甚だ疑問ですが、大臣、
これはしっかり見ていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(舛添要一君)

一つの組織をつくり、そこに人を雇うと、次から次と仕事を
求めないと組織が存続しない、そういう面はあらゆるところに
あると思います。天下りの問題もそこにあります。ただ、きちんと
これは会計検査院の例えば調査、検査に基づいて、不正が
あれば正していくということをしないといけません。

国民の税金を使ってやる仕事ですから、やっぱり成果が
上がらないといけないと思いますので、厳しく見ていきたいと思います。

○吉川沙織君

是非厳しくチェックをしていただきたいと思いますし、
キャパシティーを超えた基金が積まれるということにも
なりますので、是非お願いしたいと思います。

最後になりますけれども、最初から申し上げてきましたとおり、
現在、正社員や非正社員を問わず厳しい雇用状況が生じて
しまっている背景には、経済のグローバル化と産業構造の
変化による安価で量的調整の容易な非正規社員の増大、
日本の年齢構成のゆがみと景気変動の不幸な一致による
正社員の採用抑制、そして新卒の一括採用がもたらす格差や
挽回の困難さなど、複数の要因が絡まり合っていることにあります。

政府として平成15年から一生懸命取り組んでくださっているのは
十分理解をいたしますけれども、その取り組んでくださっている
多額の事業費が本当に行かなければならない若者に行くべきですし、
これが委託先や再委託先が潤ってはいけないとも思います。

そしてまた、若者が明日に夢や希望を持てるような社会を
つくるべく、官房長官もおいでいただいておりますので、
是非リーダーシップを持って、関係大臣一丸となって、
この問題、なかなか世代が違えば認識はもしかしたら
残念ながら違うのかもしれませんけれども、この問題、
放置をしていきますと、将来の日本社会の経済、将来
このままほうっておくと、私世代が65歳ぐらいになったときに
生活保護費が年間19兆円も掛かってしまうという予測も
昨年になされておりますので、是非前向きに、そして着実に
取り組んでいただきたいということを心よりお願い申し上げまして、
私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。