行政監視委小委/国地方行政小委(2020年4月13日)

行政監視委員会の下に設置された「国と地方の行政の役割分担に関する小委員会」で20分の質疑に立ちました。

参議院改革の一環として1998年に設置された行政監視委員会は、2018年の参議院改革協議会でまとめられた報告書で、立法府における行政監視機能強化をはかることを決めています。

委員会の開会すら叶わない状況が何年も続いてきましたが、2019年11月25日に臨時会では8年ぶりに質疑を伴う委員会を開会し、2020年2月17日には国と地方の行政の在り方について参考人質疑のための委員会を開会しました。

参議院改革協議会報告書の中に、小委員会の設置等についての内容もありましたので、小委員会の活用について与野党で合意し、この度、約20年ぶりに実質的な小委員会を設置うしました。

小委員会設置によって、機動的な質疑のみならず、委員会出席議員を大幅に減少させ、新型コロナウイルス感染症対策につとめることも可能となりました。

緊急事態発生時だからこそ、国会での議論を経ず、行政の裁量にすべて委ねるというのではなく、行政監視や国政の調査という国会の役割を果たす、そのような観点から、20分という限られた時間ですが質疑に臨みました。

新型コロナウイルス感染症対策では、たとえば、休業要請ひとつとっても国と自治体の間において隔たりが大きく、国と地方の在り方が強く問われている状況であると言って過言ではありません。

新型コロナウイルス対策では、国は多くの通知や事務連絡を自治体に発出しています。

これらに一貫性や統一性があればまだしも、残念ながらそうでない事象も見受けられます。

2月17日の行政監視委員会の参考人からは、法令の過剰過密状態が、人口減少化の自治体において、執行すべき法令が減らないこと、地域の課題解決に取り組む余裕がなくなってしまっていること等について指摘がありました。

自治体が法令を執行するにあたっては、法律、政令、省令、告示のほか、法的拘束力はないものの、国が自治体向け手に発出する通知や事務連絡を踏まえて対応する必要があります。

まず、総務大臣にこれらの総数を把握しているかということ、今般の新型コロナウイルス感染症にかかる通知や事務連絡の数を把握しているかということについて問いました。

総数は把握していないとのことでしたが、総務省における新型コロナウイルス関係として、4月13日時点で201件の通知、事務連絡を出していると答弁がありました。

各府省合計すると、多数の通知や事務連絡が国から自治体に発出されていることになります。

なかでも、厚労省の事務連絡は多いと思いますが、たとえば、新型コロナウイルスの感染者に対し、厚労省は当初、感染症法の規定に基づき軽症や無症状であっても原則入院するという方針でした。

3月1日の事務連絡で、入院患者が増えて重症者の受け入れが困難になる場合、軽症なら自宅療養を原則とする通知を自治体に示しました。

しかしながら、その通知には患者を自宅療養とする際に「厚労省とも相談するものとする」と書かれていたのです。

4月2日の事務連絡で変更がなされたものの、厚労省が発出した事務連絡が自治体の実態に即した判断を行う際の支障となってしまいました。

緊急事態において累次にわたり多数の通知を国が発出することは、自治体の現場にとって大きな負担になると考えられます。

感染症まん延防止のような広域的、緊急に対応すべき事案への対応に際し、地域の実情に応じた自治体の自主的な取り組みが阻害されることがないような国と自治体の関係が望ましいと考えます。

法令の制定だけでなく、国が発出する法的拘束力を持たない通知、事務連絡の類いが自治体の業務遂行に与える影響等について考慮する必要があること等について、地方自治を所管する総務大臣の見解を質しました。

[質疑項目(国と地方の行政の役割分担に関する件)]

1.国が発出する通知、事務連絡等の現状[総務大臣]

・法令の過剰過密による自治体業務への影響
・各府省が発出する通知、事務連絡等についての現状
・新型コロナウイルス感染症対策に係る自治体向け通知、事務連絡等の発出状況についての現状

2.新型コロナウイルス感染症に係る厚労省の事務連絡[厚労省]

・軽症者等の病院外療養に関する当初の通知内容(3月1日事務連絡)
・軽症者等の療養の方針の変更内容(4月2日事務連絡)
・3月1日付事務連絡において厚労省と相談することを求めた理由
・3月1日付事務連絡の自治体への影響についての厚労省の認識

3.国の通知、事務連絡等の在り方[総務大臣]

・累次にわたる自治体向け事務連絡発出の適切性
・自治体の自主性・自立性の発揮に向けた国の通知等の在り方