吉川さおり 参議院議員(全国比例)

事務所だより

予算委員会(2019年3月25日)

2019年3月30日

予算委員会で質疑に立ちました。

平成31年度予算案の集中審議で、総理と関係閣僚出席のもと、30分という非常に限られた時間でしたが、取り組み続けている立法府と行政府の関係、厚労省の統計不正問題が発覚する前から取り上げ続けた統計問題、そして初当選時から向き合ってきた就職氷河期世代の問題を取り上げました。

ただ、質疑前日の夜、五輪担当相が東日本大震災に関して、事実に全く反する発言をされたという報道に接し、真意を質さざるを得なくなり、急遽質疑の準備を行うとともに、当日もかなりの時間を割かれることとなりました。

質疑の結果、発言を撤回・謝罪されましたが、今は何を発言しても撤回すれば済まされるような風潮に危惧を抱いています。

立法府と行政府の在り方に関しては、これまで指摘し続けている「束ね法案」と「包括委任規定
を例に総理と厚労相に問いました。束ねることが必要な法案もありますが、束ねることによって、国民に対する情報公開の観点から分かりづらくなるのであれば、それは避けるべきだと思います。

具体例として、今国会に「女性活躍推進法等の一部改正案」が提出されていますが、この法案が国会に提出された当日夕刊と翌日の朝刊は「パワハラ防止対策法案」と報じられました。

「等」の部分にパワハラ対策が含まれているのですが、表に出ている法案は女性活躍という不可思議な現象が起こってしまっています。

つまり、女性活躍という法案からはパワハラ防止対策に辿り着けず、パワハラ防止対策から女性活躍法案には辿り着けないということです。

包括委任規定については、昨年の統計法改正で、細目的事項を定めていた条文をわざわざ削って包括委任規定にしてしまったことの問題点を具体的に指摘しました。

統計不正に関しては、今般の厚労省の不正発覚を受け、一斉点検が行われましたが、2年前に委員会質疑で何度も質した一斉点検との比較を行い、2年前から改善されていない統計数があまりに多いことが明らかになりました。

また、2年前の一斉点検のきっかけは、経産省の統計不正が発端でしたが、2年前の一斉点検以降、新たな不適切取り扱いを行っていたのはすべて経産省だったことも明らかになり、立法府の行政監視機能を高めていかねばとの思いを新たにしました。

最後に、昨年の予算委員会や代表質問でも尋ね続けていますが、就職氷河期世代が高齢者世代に移行したときの生活保護費試算の必要性について見解を質しました。

社会保障の持続性確保のためにも正しい統計をとり、対策を講じることこそが政治に求められる役割だからです。

これらすべてこれからも追っていきたいと思います。

〇予算委員会(集中審議)
答弁大臣
[総理、厚労、総務、経産、五輪担当]

1.第4次改造内閣の基本姿勢
・第4次改造内閣の基本方針
・第4次改造内閣の基本方針と五輪相の発言相違
・五輪相の任命責任と罷免の必要性

2.立法府に対する法案提出の在り方
・束ね法案の具体事例
・包括委任規定に対する見解

3.統計不正問題
・統計一斉点検(2017年と2019年)の比較
・経産省の統計不正発覚後の対応

4.統計等データ取得と政策立案の必要性(就職氷河期問題)
・就職氷河期世代が将来の生活保護制度に与える影響額
・大卒就職内定率に見る統計等データの使い方