吉川さおり 参議院議員(全国比例)

事務所だより

第25回参院選に臨む決意

2019年7月20日

NTTを退職してもうすぐ丸13年。

私は、12年前の2007年7月、全国各地で
多くの方に「吉川さおり」と個人名を書いて
いただき、参院議員の被選挙権を得たばかりの
30歳で参議院に送り出していただきました。

もともとは、普通のサラリーマンの家庭に生まれました。

大学4年間は週6日、繁忙期は早朝5時から
8時まで荷物の仕分けと積み込みをする中で、
女性だけに課せられた深夜業務の制限を受ける
など、労働法制と働くことの関わりを痛感し、
就職氷河期真っ只中に就職活動を経験しました。

同世代の多くが、どんなに働きたいと願い、
どれだけ働く意欲を持っていても、多くの
企業が採用の門戸を大幅に狭め、またその
扉を閉ざしていたような状況に置かれました。

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また、私が社会に出た年とその数年後、
労働者派遣法がなし崩し的に改正され、
2008年のリーマン・ショックの後には
派遣切りや年越し派遣村という事態を
招きました。

バブル経済の崩壊後、1990年代以降の
長期的な経済停滞と成長期待の終焉、
それを受けた様々な構造改革こそが、
現在の雇用問題の根源です。

一連の新自由主義に基づく各種構造改革に
不況が重なり、日本社会に多くの不合理な
格差がもたらされてしまったのです。

私が卒業と同時に正社員として社会に出る
ことができたのは、運と縁と巡り合わせに
偶然恵まれただけにすぎません。

このことを強く自覚していますので、
国会質疑の中でも何度も言及してきました。
当時、文学部女子には声がかからないはずの
会社説明会に偶然呼ばれていなければ、今、
どうだったか分かりません。

だからこそ、当時、「自己責任」の名の下に
政治の光が当たらなかったこと、特定の世代の
問題と矮小化されがちだった就職氷河期世代の
問題を、社会保障制度の根幹にも関わる社会全体の
問題だと、12年間、一貫して訴え続けてきました。

訴え続けて12年目、ようやく議論になりました。
これからもこの課題に向き合い続けたい、
そんな強い思いでいます。

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私は今、野党の一員として、国会に
とても重い一議席を預かっています。

2期目の6年間で、本会議の運営等を預かる
議院運営委員会の野党筆頭理事を2期連続で
務める機会に恵まれました。

国会運営を通じて、議会には緊張感とバランスが
不可欠で、今こそ、それが必要だと痛感しています。

与党の存在だけが突出するようであれば、省庁も
それ以外も、政府・与党側の顔色ばかりをうかがう
ようになり、立法府たる参議院においても、十分な
議論や院の運営すらできないような状況におかれない
とも限りません。

与党と野党が、切磋琢磨しながら、立法府の矜持を
持って、行政府である政府に対して、法案の修正や
政策の足らざるところを補う、行政監視機能を発揮
する、という行為があってしかるべきと考えます。

国民の生活を左右する法案提出や法案そのものの
在り方についても、この6年の間に一強状況の
弊害が生じつつあります。

私は、2016年2月から「束ね法案」について、
議院運営委員会理事会や質問主意書、本会議、
委員会等で何度も政府に質してきました。

その中で、内閣提出法律案に占める「束ね法案」
の割合が、2013年以降、急増していることを
明らかにしました。

これまでであれば、改正法案が1本1本分けて
提出されていたものが、近年は安易にいくつもの
法案が束ねられて、見かけ上1本の法案として、
国会に提出されているのです。

「束ね法案」であれば、通常の改正法案1本の
審査手続きで立法府の手続きが済むため、行政府
たる政府からすれば、審議促進効果が期待できる
といえます。

しかしながら、「束ね法案」は、多くの法案が
束ねられているため、法案の問題点が明らかに
なりづらく、国会での議論が制約されかねない
どころか、国民に対して何の法案が束ねられて
いるのかも見えづらく、問題が多いと言わざるを
得ない手法です。

立法府たる国会は、このような状況を見過ごす
べきではありません。私が指摘した後、その割合
自体は減りました。

与党と野党が一定の緊張感とバランスを保ち、
行政府をチェックする。そんな議会構成を作り
上げることが必要だと、私は強く思います。

6年前、大逆風の選挙時に私自身が訴えたことの
ひとつは、緊張感とバランスある議会構成をつくる
ことでした。

大きすぎる与党があれば、行き過ぎた政策が
あれば、議会のチェック機能を果たす野党が
それを質していかなければなりません。

今回も様々な側面において、とても厳しい情勢
ですが、私は多くの皆さまにお支え頂いて、
前を向いて歩みを進めさせていただいています。

政治を志した原点に立ち返って、初心と
原点を忘れず、使命感と責任感を忘れず、
そして何より感謝の気持ちを忘れず、どんな
状況下であろうとも、訴え続けてまいります。

今後とも変わらぬご支援、何卒宜しくお願い申し上げます。

吉川さおり 拝

 

2期12年の実績 政策の3本柱をご紹介させていただいています。ご覧いただけますと幸いです。

吉川さおり~政策の3本柱 2期12年間の実績~