吉川さおり 参議院議員(全国比例)

事務所だより

吉川さおりの決意

2013年7月20日

NTTを退職してもうすぐ丸7年。

私は、6年前の2007年7月、全国各地で
306,577名もの方に「吉川さおり」と
個人名を書いて頂き、参議院の被選挙権を
得たばかりの30歳で国政に送り出して頂きました。

もともとは、普通のサラリーマンの家庭に生まれました。

大学時代の4年間は週6日、繁忙期は
早朝5~8時まで荷物の仕分けと積み込みを
する中で、女性だけに課せられた深夜業務の
制限を受けるなど、労働法制と働くことの関わりを
痛感
し、就職氷河期真っ只中に就職活動を経験
しました。

同世代の多くが、どんなに働きたいと願い、
どれだけ働く意欲を持っていても、多くの
企業が採用の門戸を大幅に狭め、またその
門戸を閉ざしていたような状況に置かれました。


バブル経済の崩壊後、1990年代以降の
長期的な経済停滞と成長期待の終焉、それを
受けた様々な構造改革こそが、現在の雇用問題の
根源です。

私が社会に出た年とその数年後、
労働者派遣法がなし崩し的に改正され、
2008年のリーマン・ショックの後には
派遣切りや年越し派遣村という事態を招きました。

一連の新自由主義に基づく各種構造改革に
不況が重なり、日本社会に多くの不合理な
格差がもたらされてしまったのです。

今また、労働法制をはじめ、同じような
事態を招きかねない議論がなされています。

若い世代を中心に格差は確実に広がり、
日本全体に格差が固定化しつつある現状は、
社会保障制度の根幹をも揺るがしかねません。

これ以上、不合理な格差は
広げてはならない、強くそう思います。


アベノミクスは、果たして雇用拡大に繋がるのか。

単なる一部富裕層の消費と資産拡大、
あるいは大部分の国民生活を疲弊させる
物価上昇に繋がるだけで、社会に蔓延する
不合理な格差の解消に繋がらないのではないか。

内閣の支持率は高く、今、アベノミクスの
問題点を指摘すると、景気回復の流れに
水を差すのかと批判される傾向にあります。

しかし、今の風潮は、郵政民営化の時と
酷似している気がしてなりません。当時、
郵政民営化の問題点を指摘しようものなら
即、抵抗勢力のレッテルをはられ、本来
なされるべき課題の議論が置き去りにされ
てしまいました。

しかし、その後、郵政民営化の影の部分が
ようやく議論され、昨年4月、郵政民営化
改正法案は、私が筆頭理事を務める参議院
総務委員会で成立しました。


政策には、光と影の部分があります。

でも、今は、影の部分は議論をする
ことすら憚られる状態に陥っています。

たとえ、どんなに厳しい状況であろうとも、
問題点は問題であると、指摘してまいります。

どんなに無関心でいたとしても、生活や
仕事と無関係ではいられないのが政治です。

その政治が、生活者・勤労者の立場や
視点から遠ざかって行こうとしています。

大きすぎる与党があれば、行き過ぎた政策が
あれば、議会のチェック機能を果たす野党が
それを質していかなければなりません。

生活者の立場で政治をしていかなければなりません。

今はどこを見渡しても逆風ですが、私は
多くの皆さまにお支え頂いて、何とか前を
向いて歩みを進めさせていただきました。

政治を志した原点に立ち返って、初心と
原点を忘れず、使命感と責任感を忘れず、
そして何より感謝の気持ちを忘れず、明日
という日を迎えます。

私、吉川さおりに対する最後までの
ご支援、何卒宜しくお願い申し上げます。

吉川さおり 拝