吉川さおり 参議院議員(全国比例)

事務所だより

共謀罪法案中間報告(議運理・議運委・本会議)

2017年6月16日
  • 本会議趣旨説明
  • 議院運営委員会
  • 議院運営委員会理事会

2017年6月14・15日は、良識の府たる立法府で
ある参議院が、行政独裁の下に隷属する日となって
しまいました。

詳細は、それぞれに分けて報告したいと思いますが、
この日はいつもどおり9時30分からの議運理事会、
9時40分からの議運委員会では、6月14日の本会議の
議事日程を確認しました。

与野党合意の下で確認した議事日程は、以下のみです。

〇議了案件の採決
〇6月13日に提出した内閣府特命担当大臣、法務大臣の問責決議案の処理

しかも、9時30分からの議運理事会の場で、与党
筆頭理事からは、本会議「散会後」に理事会を再開
したいとの申し出があり、会期末ですから議論する
ことはやぶさかではないため、本会議「散会後」の
理事会再開を約束して、9時30分からの議運理事会は
休憩となりました。

さらに、9時40分からの議運委員会では、議運理事会で
確認した議事日程を改めて確認し、さらには、12時から
13時までの休憩も申し合わせたのです。

ところが、12時から13時までの間に、与党筆頭理事から
13時の再開は見送って欲しいこと、さらには、法務委で
審議中の共謀罪法案の中間報告動議を出したいとの
申し出があり、もし本当にそのような議事の日程の追加を
行うのであれば、本会議「休憩中」にも関わらず、議運
理事会を再開することにもなります。

参議院の歴史と議会のルールを踏みにじる議事日程の
追加を行うために、与野党で約束した日程まで与党側の
一方的な都合で覆すことは言語道断です。

しかしながら、巨大与党の数の力には叶いません。
それでも、できることを模索しながら、長い夜が始まる
こととなったのです。

議会のルールを無視した手続きを行うために、
徹夜国会になるなど、予想だにしませんでした。

結果、振り返ってみれば、6月14日から6月15日までの
徹夜国会では、実に9回の議運理事会を重ね、筆頭間
協議も断続的に行うとともに、手続き無視の議事運営に
抗議するため、やむを得ず、議運委員長の解任決議案を
急きょ提出することとなりました。

委員会で審議中の共謀罪法案の委員会採決を省略し、
本会議でいきなり採決することの議事日程を追加する
議運委員会でも急きょの意見表明を行い、続いて再開
された本会議では、この議事日程の追加を容認した
議運委員長の解任決議案を発議者として趣旨説明を
行うため、これまた急きょの本会議登壇に臨みました。

充分に審議を重ねたわけではなく、与党委員長であり
ながら、中間報告動議を出してまで、従来から委員会
中心主義をとってきた参議院の歴史を踏みにじる議事
運営は二度と繰り返してはならない、議会人の一人と
して、強くそう思います。

6月14日10時に始まった本会議は、途中延会手続きを
とりながら、深夜も断続的に開会し、共謀罪法案の採決
が終わったのは、6月15日7時46分のことでした。

6月14日から6月15日までの流れを以下に記して
おきたいと思います。審議途中の法案を委員会から
奪い、与党委員長に審議途中の法案を中間報告させ、
採決を強行する、議会制民主主義に逆行するもので
あると断ぜざるを得ません。

〇6月14日(水)の流れ

9時30分 議運理事会(1回目)
9時40分 議運委員会(1回目)
10時1分~11時32分 本会議(議了案件、内閣府特命担当大臣問責決議案)
13時    本会議再開見送り

15時20分 議運理事会(2回目)
16時20分 議運理事会(3回目)
17時00分 議運理事会(4回目)

17時31分 議運委員会(2回目)※中間報告動議の議事日程等を追加
18時21分~21時42分 本会議延会(法務大臣問責決議案、議運委員長解任決議案)
23時00分 議運理事会(5回目)

〇6月15日(木)の流れ

0時30分 議運理事会(6回目)
2時31分~4時33分 本会議(中間報告動議、法務委員長の中間報告、直ちに本会議で審議する動議)
4時37分 議運理事会(7回目)
5時41分~7時46分 本会議(中間報告案件・共謀罪法案審議、討論、採決)
7時54分 議運理事会(8回目)
14時10分 議運理事会(9回目)

議事録